第4回 岸もなみ(順天堂大学 分子病理病態学 博士課程1年生)

私は現在、初期臨床研修医であることから、臨床に携わる中で、今後病理医としての道を歩むために必要となる知識を少しずつ蓄積するべく日々修練を積んでおります。選択科目として分院である練馬や浦安を含めた病理診断科での研修を行い、如何に自分の知らないことが多いのか、一つ一つの診断を行うことの難しさをひしひしと感じる今日この頃です。

デッサンが趣味である私にとって、学生時代のNetter解剖学アトラスとの出会いは衝撃的なものでした。NetterやC. Machadoの繊細かつ滑らかな描写は筆舌に尽くし難く、小さな挿絵に関しても隅々まで驚くほど丁寧で、どれをとっても美しい。更に実際の構造を鮮やかな色分けで判別し易くしていることは、彼らが人体の構造を具に観察し我々に伝えようとすべく真摯にキャンバスに向かっている様を容易に想起させるものでした。この衝撃は、振り返ってみると自分が病理学への興味を持ち始めたきっかけになりえたとも言えるでしょう。

臨床研修医を開始し、様々な科をローテートする中ではっきりと病理医を志したのは凡そ1年前でした。研究に関する興味もあり今年度から大学院へ進学しましたが、現在は臨床研修がメインであるため未だ研究はスタートしておりません。来年度からいよいよ研究を始めることとなるわけですが、同時に病理専門医としての力もつけていかなければなりません。博士号と専門医を平行して取得することを目指すこの「つなぐ」プログラムには非常に大きな魅力を感じ、幸いにも参加させて頂くこととなりました。殊に、本プログラムの素晴らしい点は順天堂大学内にとどまらず、東京大学と福島県立医科大学にて各々の大学での特色ある分野を学ぶことが出来るということです。来年のローテ―トが今から楽しみでなりません。私はまだまだ基礎固めが必要な時期ですが、遠隔診断など今後の病理の展望を踏まえて「つなぐ」プログラムに参加して参ります。